こんにちは、自身もHSP気質ですが19歳で初めて介護の仕事に就き、色々あり一般企業に勤めたりもしましたが、現在は介護歴7年で、介護福祉士の”うま”です。
HSPの気質(繊細で敏感)を持っている人は15%~20%(5人に1人)いると言われています。
繊細で敏感な感性を持って、人よりも傷つきやすいHSPさんですが、介護の世界で多くの人が頑張って働いています。
私自身もHSPのため幼少の頃から生きずらさを感じていましたが、「人の役にたちたい」という思いで10代から介護の仕事を始めました。
しかし、HSPさんは「どんな職場でどのように働くか」がかなり重要です。間違った選択をすると精神を病んでしまいます。
介護の世界で働くHSPさんに向けて自身の経験を踏まえ、このような内容をご紹介していきます。
HSPさんは福祉の現場に必要な存在
HSPとは“Highly Sensitive Person” の略で「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味です。
他人の感情や周囲の環境を敏感に感じやすく、心身ともに疲れやすい特徴を持っています。
HSPの根底には以下のような性質があります。
このような性質は一見短所に見えますが、場所や環境によっては長所として生かすこともできます。
私もHSPなのでよく分かりますが、自己肯定感の低いHSPさんは自分を「ダメな人だ」と思い込んでしまいがちです。
私も昔は自分のことを「欠陥品」だと思っていました。
大事なことは、「繊細・敏感・強い感受性」という自分の性質を受け入れることです。
繊細で敏感な傷つきやすい心も、あらゆる事を吸収してしまう強い感受性も、あなたの一つの個性です。
約2割の少数派ですが、「繊細・敏感・強い感受性」を持っているHSPさんは確実に社会に必要な存在です。
HSPさんにだからこそ気づく事があり、HSPさんだからこそ聞こえる言葉があります。
実際に多くのHSPさんが医療福祉の現場で活躍しています。
ただ、大事なことは自分を犠牲にしないことです。働く環境や働き方を間違えてしまうと鬱病などになってしまいます。
自分を守りながら、そこで出来ることを探してみることが大切です。
HSPさんは燃え尽き症候群になりやすい
HSPさんは完璧主義で責任感が強い傾向があります。
また、周囲の環境や人に影響を受けやすく、色々なことを察知してしまい、時には自分の気持ちを犠牲にしてまで相手の期待に応えようとします。
そのためキャパを超えていることに気がつかず、ある日突然エネルギーが切れてしまう、いわゆる「燃え尽き症候群」になってしまいやすいのです。
HSPの介護士が働く上で気をつけること
HSPさんが燃え尽き症候群にならないように、働く上で気をつけることをこれからご紹介していきます。
社内の揉め事に巻き込まれない
一つ目は「社内の揉め事に巻き込まれない」ことです。
HSPさんは争い事を極端に嫌います。当事者ではなく周囲の不穏な空気を感じるのだけでも精神的に大きな負担になります。
揉め事の中心になることはあまりないので、まずは「巻き込まれない」ことを意識しましょう。
巻き込まれないためには以下の内容を気をつけましょう。
人間関係に深入りしない
HSPさんが働く上で「人間関係に深入りしないこと」が重要です。
人は良くも悪くも色々な背景を持って生きています。
HSPさんは人の表情や些細な仕草でその人の感情を読み取ってしまいます。そのため困っている人に気が付きやすく、ほっとけないので悩み相談など受けやすいです。
頼られることはいいことですが、HSPさんは受けた悩みをうまく処理できないと、そのまま全部自分で背負ってしまいます。
また、中にはHSPさんの優しい性質を都合よく使おうと思う”悪い人”もいます。
人間関係に深入りすることで傷ついてしまったり、揉め事にも巻き込まれてしまいます。
「信頼できる」と思った人以外とは極力深く関わらないように意識しましょう。
陰口や悪口を言わない
共感性の高いHSPさんは、周囲の状況に流されやすい特徴があります。
悪口や陰口も本当は言いたくなくても、周りの状況で言わざるを得ない場合もあるかもしれません。
しかし、悪口や陰口はデメリットしかありません。
(中にはストレス発散と思う人もいますが)
揉め事に発展しないためにも、罪悪感でメンタルに負担をかけないためにも「悪口や陰口」は極力言わないようにしましょう。
長時間働かない
HSPさんは人よりも多くの情報をキャッチしやすく、感受性も強いため長時間人と関わる状況に身を置くことには基本向いていません。
心を休めエネルギーを充電する時間が人よりも長くかかるので、長時間労働だとチャージが間に合わないのです。
フルタイムで8時間働くことも負担ですが、介護の仕事は夜勤で16時間勤務などもざらにあります。
よっぽど人間関係に恵まれ、仕事内容にも慣れた環境でなければ心が燃え尽きてしまいます。
そのため、HSPさんはできるだけ長時間働かない方法を探す必要があります。
おすすめなのは訪問介護です。
生活のためにそんなことを言ってられないかもしれませんが、介護の仕事を続けようと思っているのでしたら、短時間勤務できる職場を選ぶことをお勧めします。
大人数の職場には勤めない
最後に、HSPさんが働く上で気をつけることは「大人数の職場には勤めない」ことです。
従業員が多ければ多いほど人間関係が複雑になります。
気を遣う人が大人数になってしまうことは精神的にも大きな負担になってしまいます。なので、極力「特養や老健」などの大規模な施設は避けましょう。
できれば少人数制の施設か訪問介護で働くことをお勧めします。
今現在辛さを感じている場合の対処法
今現在介護の仕事をしていて、HSPゆえに辛さを感じているのでしたら、以下の内容を試してみてください。
心を病んでまで頑張る必要はありません。
職場に味方を作る
職場に味方を作ることはとても重要です。
HSPさんは辛さを自分の中だけに溜め込みやすいので、信頼できて悩みを相談したり勤務中に気分転換できる味方の存在はとても大きいです。
なので、職場内に自分の味方を作りましょう。
できれば自分と似ている感性の人が良いです。自分が「信頼できる」と感じる人と親しくなる事をおすすめします。
違う施設に転職をする
今の職場で人間関係や働き方に苦痛を感じているのでしたら、違う施設に転職することをお勧めします。
介護士の働く現場はたくさんあります。職場を変えることで世界は大きく変わります。
今の職場が全てだと思わず、自分に合っている職場を探してみてください。
ちなみに、先ほども言いましたがHSPさんに「特養や老健」などのハードな職場は向いていません。
できれば要介護度が低く、利用者さんの人数も少ない施設を選ぶか訪問介護をおすすめします。
こちらの記事も参考にしてみてください↓
介護職から離れる
人間不信になりそう。もう人と関わるのがしんどい。
いったん全てリセットして休みたい。
このように感じているのでしたら、介護の仕事からいったん離れることをおすすめします。
私も以前色々あり、介護の仕事から離れたことがあります。その時はそれが最善だったと今でも思います。
今もし介護の仕事に辛さを感じ、心が押し潰されそうな場合は頑張ろうとしなくていいです。一度介護から離れましょう。
離れることで見えてくることもあります。
ちなみに、HSPさんは人間関係で悩みやすいので、新しい職を探すのでしたら「極力人と関わらない仕事」をおすすめします。
ちなみに、私の夫はフリーのデザイナーをしています。このような記事を書いているので参考にしてみてください。
まとめ
HSPさんは働く環境がとても大事です。
「人の役に立つ仕事がしたい」
そういう志を持っていても、働く環境次第でその思いは現実に押し潰されてしまいます。
HSPという自分の特性をしっかり把握し、働き方や働く職場を選んでください。必ず生かせる場所があります。