
こんにちは、自身もHSP気質ですが、19歳で初めて介護の仕事に就き、色々あり一般企業に勤めたりもしましたが、現在は介護歴7年で、介護福祉士の”うま”です。
私自身も、HSP気質を持っていますが、「人の役に立つ仕事がしたい」という思いから、19歳から介護の仕事を始めました。
訪問介護と介護施設、どちらも勤めましたが、断然働きやすく長期間勤められたのは”訪問介護”の方でした。
今回は、自身の経験も踏まえ、
について、ご紹介していきたいと思います。
HSPさんの特徴

HSPの根底には以下のような4つの性質があります。
HSPさんは共感力もあり、優しいですが、その反面周囲の環境や人の感情に影響を受けやすく、特に職場などでは生きずらさを感じる人が多いです。
HSPの気質を持っている人には、以下のような特徴があります。どれくらい自分に当てはまるのか、見てみてください。
共感性 | ・相手の感情にリンクしやすい(イライラや悲しみなど) ・相談事に乗ると一緒に落ち込む ・もらい泣きしやすい |
繊細 | ・他人の些細な言動に傷つく ・他人の仕草や表情から感情を読み取る ・光や音、手触りなど外部からの刺激に弱い ・暴力性のあるニュースや映像が苦手 |
敏感 | ・痛みに敏感 ・他人の感情に敏感(振り回される) ・第六感(五感以外の感覚)がある ・小さな変化に気が付く |
境界線 | ・感情移入すると他人との境界線が曖昧になりやすい ・依存しやすい |
体質 | ・疲れやすい ・過眠、不眠になりやすい ・一人になれる空間がないと精神不安定になる |
おそらく多くのHSPさんは、幼少の頃から強すぎる感受性のため、生きづらさを感じてきたのではないでしょうか。
最近になって著名人がHSPを公表することで、周知されるようになりましたが、私もこの”HSP”という言葉を知る前は、些細なことで傷つく感受性の強い性格がとても嫌でした。
感情を誰にも振り回されないような、強い自分にならないといけないと考え、性格を変える努力もしてきました。(無理でした^^;)
しかしHSPは病気ではなく、その人が生まれ持った性質です。
治そうと思うのではなく、「繊細・敏感・強い感受性」という性質を受け入れ、長所にしていくことが大切だと思います。
HSPの介護士さんになぜ”訪問ヘルパー”が向いているのか

HSPさんは、生まれ持った強い感受性のため、「困っている人を助けたい」「人の役に立ちたい」という思いになる方が多いです。
「高い共感性」という性質を持っていることで、
「敏感な心」は
「繊細な心」は
などといった介護の仕事をする上で大切な要素を持っています。実際に福祉業界では、多くのHSPさんが特性を生かして活躍しています。
しかし、その反面、強い感受性ゆえに、働く環境によっては自分のキャパをオーバーしてしまい、潰れてしまいかねません。
HSPさんが介護職で働く上で気をつけるべきことは、以下のようなものがあります。
以上のことを踏まえて、”訪問ヘルパー”が向いている理由を説明していきます。
理由1「人間関係で悩まなくていい」

HSPさんは総じて、人間関係に悩みやすい傾向を持っています。
原因は、繊細で傷つきやすい性質のため、他人の些細な言動や、視線・仕草を気にしてしまったり、人の感情を読み取ってしまう敏感な性質のため、他人に気を使い過ぎてしまうからです。
他人の言動で「嫌われているかもしれない」や「何かしてしまったかも」と悩んでしまい、精神的に疲弊してしまいます。
HSPさんに「気にしなくてもいい」という言葉は無意味でなので、働く環境を選ぶ際には、あえて人間関係に悩まないように、一人でできる仕事や、できるだけ少数人数の職場を選ぶことがいいです。
そのため、HSPで介護の仕事をしたいなら、直接利用者さん宅に行き、一対一で介護をする”訪問介護”がとても向いています。
私も長く訪問介護をしていましたが、同僚や上司に気を使うことなく、自分のペース、やり方で出来る訪問介護はかなりやりやすかったです。
ただ、利用者さんと一対一で関わるので、利用者さんとの関係問題が出てくるかもしれませんが、訪問介護は一件一時間程度で終わるので、「一時間だけの辛抱」と思えば頑張れます。
理由2「短時間で終わる」

そして、訪問介護のもう一つの利点は、「一件あたりが1時間程度の短時間でおわる」ことです。
一日何件入りたいかは、本人次第なので、一日1、2件からでも働けますし、もし体力に自信がある方や、しっかり稼ぎたい方は、何件か事業所を掛け持ちして、効率よく件数をこなすこともできます。
施設介護ですと、その施設に苦手なスタッフや上司がいる場合、フルタイムで長時間働くのはかなりしんどいです。
毎日毎日同じ人と顔を合わせて、長時間気を使いながら仕事をするのは、HSPさんにとってかなり精神的に参ってしまいます。
なので、短時間から働ける訪問介護は、HSPさんにとって向いています。
理由3「自分のペースで仕事ができる」

HSPさんは、人に気を遣ってしまったり、人の目を気にしてしまう性格の方が多いです。
頼みを断れない人も多く、断ることで感じる不穏な空気には耐えられないので、施設介護だと、他人の仕事まで多く請け負ってやってしまったり、自分の業務外で残業をしてしまったり、損をしてしまいがちです。
また、HSPさんは他人の目があると、「見られている」や「どう思われているか」を気になってしまい、自分の思うように作業を行えなくなることもあります。
その点、訪問介護は自分一人で行うので、他人との関わりがなく、決められた時間内に自分のペースで業務を行えるので、人間関係で振り回されないため、HSPさんにはとても向いています。
ただ、自分のペースと言っても、自分でやりたいようにするのではなく、ケアプランや利用者さんありきなので、そこは注意してくださいね。
理由4「ルティーンが決まっている」

訪問介護の利点としてあげられるのは「決められたルーティーンで働ける」ということです。
施設介護などでは、夜勤や日勤、遅番早番など、その月によってシフトが様々で、業務内容や生活のルーティーンが定まっていないことがあります。
その点、訪問介護は、曜日ごとに自分で入る時間があらかじめ決められ、毎週その通りに訪問すれば良く、また、業務内容も利用者さんごとに決められているので、慣れてくれば毎週同じことの繰り返しになります。
HSPさんは突然の変化や、臨機応変が苦手な方が多いので、決まった業務を毎週繰り返す訪問介護はストレスなく働くことができます。
理由5「一対一で利用者さんと関われる」

HSPで介護職をする方は、「人の役に立ちたい」という思いが強い方が多いです。
感受性の強いHSPさんは、人から感謝されたり、頼られることで心が満たされます。
しかし、特養や老健、有料老人ホームなど、業務内容が多く、激務になりがちな施設介護は、利用者さんとのコミュニケーションも思うように取れない現実もあり、業務で心労だけが溜まり、精神的に満たされずらい面があります。
その反面、訪問介護は、自分と利用者さんとの一対一の関係なので、他の利用者さんに気を取られたり、他のスタッフに気を遣うことなく利用者さんと関わることができます。
「自分を必要としてくれる人がいる」ということが、HSPさんのやりがいや充実感となり、自己肯定感アップにもつながります。
HSPさんが介護施設を選ぶ際に気をつけること
訪問介護がHSPさんに向いていると説明してきましたが、どうしても施設で働きたい方、収入の面や、正規雇用受けやすい面から施設を希望する方には、働く施設を決める際に気をつけることをご紹介します。
- できるだけ少人数規模の施設を選ぶ
- 慢性的に人手不足の施設は避ける(常に求人を出している)
- ブラック施設は避ける
- 自分のキャパを超えるような激務の施設は避ける
- できるだけゆったりしている環境を選ぶ
選ぶ職場によっては、頑張りすぎて自分のキャパをオーバーしてしまい、介護職を辞めざるを得なくなってしまいます。
責任感が人一倍強く、敏感で繊細なHSPさんなので、施設で働く際には、注意して職場を選んでください。もしブラックな施設に勤めてしまったら、我慢せず退職することをお勧めします。
まとめ
HSPさんはの「繊細で敏感で心優しく、小さな変化に気が付きやすい」性質は、一見介護職にとても向いているようですが、勤める現場によっては、精神的に追い詰められてしまい、潰れてしまいかねません。
基本的にHSPさんの弱点は「人間関係」です。
働きやすいかどうかは、人間関係の良し悪しで決まります。
もし自分の性質を生かして介護の仕事をしたいのでしたら、人間関係で悩まなくても良い、「訪問介護」の仕事をお勧めします。