
こんにちは、介護福祉士のうまです。さっそくですが、『重度訪問介護』って聞いたことありますか?今回は私が初めて仕事をした重度訪問介護についてご紹介していきたいと思います。
私が初めて介護の世界に足を踏み入れたのは19歳の頃でした。
忙しい両親の代わりに面倒を見てくれた祖母の介護、そして死をきっかけに「もっとしてあげられることはあったのではないか」、「もっと私に介護の知識があれば・・・」と思い悩むようになり、自然と介護の仕事に興味を持つようになりました。
介護とは困っているお年寄りのためのものだと思っていたので、求人誌に乗っている介護の仕事は全て老人介護だと思っていました。
そして見つけた無資格・未経験OKの求人に迷うことなく応募して面接に行ったところ、なんだか様子が違うことに気がつき、そこで初めて『障害者のための介護』求人だったことに気がつきました^^;
そこから私の介護士の人生が始まりました。
そこでは5年ほど務め、介護の知識と技術を学び、利用者さんとの関係を通して生きていく上で大切なことを教えてもらいました。
皆さんにも、老人介護だけではない『重度訪問介護』の介護士の仕事の内容などをご紹介していきたいと思います。
重度訪問介護って何?
重度訪問介護とは、
重度訪問介護の制度に上限はないので、その人の必要に応じて様々なサービスを受けることができます。障害福祉サービスの重度訪問介護という制度では24時間介護を公的制度で受けることができます。
基本的には介護士は8時間体制で24時間を3人に分けて勤務します。
基本的には日勤と夜勤の二交代制になります。
私が勤めていたところは『自立支援』を目的として作られた事業所だったので、全身麻痺や下半身麻痺の重度の障害を持った方でも親元から離れ自分で家を借り、仕事をしている方がたくさんいるところでした。
びっくりしたことに、その事業所を設立した方自身も重度の障害を持った方でした。私はその方の介護も担当していましたが、その方に介護士として、人として大事なことをたくさん教えてもらいました。
- 障害を持っていても自分らしく生きる。
- 人として当たり前の生活を送る。
健常者には当たり前でも障害を持っている方には当たり前ではない現実もあります。私たち介護士のサポートで少しでも当たり前が増えていくといいなと思っています。
必要な資格
重度訪問介護の仕事をするのに必ず必要な資格があります。それは『重度訪問介護従業者』です。
重度訪問介護従業者とはどういった資格なのでしょうか。
都道府県知事の指定する重度訪問介護従業者養成研修の課程を修了した者をいう。2006年度に施行された障害者自立支援法に基づく居宅介護(障がい者(児)ホームヘルプ)業務のうち、特に障害が重いと認定された障害者(障害程度区分3~6)の重度訪問介護業務に従事する。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
とあります。
2日あれば取得できる資格です。私の勤めていたところは、業務に入る前の研修期間に資格を取らせてもらいました。中にはそういった事業所もあるので無資格からでも働くことができます。
仕事内容
などがあります。
利用者さんの障害の重症度によって時間やサービスも異なってくるので、担当する利用者さんによって仕事内容は変わってきます。
ただ基本的に『指示介助』です。どんなに重度の障害を持っていても、言葉がうまく話せなくても、人には意志があります。
介護士の都合や流れ作業のように行うのではなく、利用者さんがその時に必要としている介助を利用者さんからの指示を受けてから行うことが大切です。
簡単な業務の流れ
仕事内容は利用者さんによって異なるので、あくまで参考です。
そして、基本完全同性介護です。
例は<頸椎損傷による全麻痺の利用者さんです。発語には問題ありません>

- AM9:00訪問
- 朝食の準備
利用者さんの指示でメニューや作り方を決める
- 片付け・口腔ケア
- 外出の準備
更衣の全介助・整髪・メイクなど全て利用者さんの指示で決める
- 電動車椅子への移乗
基本的にリフトを使用する
- 外出
電動車椅子の方が多いので移動中は基本そばで危険回避につとめる
- 見守り
利用者さんが仕事や用事を済ませている間は待機
- 利用者宅へ帰宅
- PM18:00終了

- PM 18:00訪問
- 夕食の準備
利用者さんの指示でメニューや作り方を決める
- 片付け・口腔ケア
- 全介助で入浴
吊り上げリフトを使用
- 見守り
利用者さんがテレビなどを見てくつろいでいる時は決められた場所で待機
- 排尿介助
採尿バッグから排尿
- 利用者さん就寝準備
利用者さんの指示でクッションなどを使い適切な対位にする
- 就寝
利用者さんが就寝後はヘルパーも基本は仮眠、利用者さんからの声かけなどで夜間数回の対位交換や水分補給
- AM9:00起床・勤務終了
利用者さんの生活スタイルによって起床時間は違うので、時間になったら声かけをして終了
私たち一人ひとり生活スタイルが違うように、利用者さんもそれぞれ生活の流れは違います。
その人の生き方を尊重しサポートしていくことが大事だと思います。
給与
重度訪問介護は利用者さんの利用する時間やサービスによって異なりますが時給で大体1000円〜1500円のところが多いかと思います。
ただ夜勤になると、夜勤手当がつくのでさらに時給は上がります。
私は日勤を週に3回、夜勤を2回していましたが、月給は大体20万前後でした。まれに旅行や出張につきそう介護が入ると、日勤夜勤で24時間つくので月収30万を超える時もありました。
ただ10年ほど前の話なので今はさらに待遇が良くなっていると思います。
働き方次第で十分に稼ぐことができる仕事だと思います。
さいごに
介護の仕事は「お世話をしてあげる」ことだと思っていた私は、最初は戸惑うこともありましたが、職場の先輩や事業所の社長さん、そして何より一番身近な利用者さん一人ひとりが私を介護士に育てくれました。
やり始めの頃はたくさん失敗もしましたし、利用者さんからお叱りを受けたこともありました。重度な障害を持った方が対象なので、人工呼吸器やストーマ(人工肛門)、尿カテーテル など医療具をつけている利用者さんもたくさんいらっしゃいます。今まで障害を持った方と接したことがなかったので戸惑いもありました。
同じ歳くらいの利用者さんや若くして交通事故で障害を持った人、いろいろな人がいましたがみんな私たちと何も変わりませんでした。
障害者は特別な存在じゃないと気づきました。
大変なこともたくさんありましたが、初めて務めた介護の仕事が重度訪問介護で本当に良かったです。
介護の仕事の中ではあまり知られていない『重度訪問介護』という仕事ですが、一人でも多くの人に知ってもらえたら嬉しいです。

